事業内容
ものづくり
プラントエンジ部
生産技術課
綿地 陽三
プラントエンジ部
生産技術課
綿地 陽三
ものづくりのDNAを継承
金属材料商社として業容を拡大してきたアークハリマですが、その前身は創業者が始めた鉄工所であり、アイデアと創意工夫で様々な要求をカタチにするものづくりのDNAは代々色濃く受け継がれてきました。ですから、金属材料の流通に伴う一次加工も、単に付加価値をつけるためというだけでなく、そこにものづくりの面白さがあるからと積極的に取り組み、加工設備を拡充してきました。さらに「こんなものが作れないか」という声も真剣に受け止め、社外のネットワークを駆使して機械加工や表面処理を請け負うようになり、ついには社内に製缶・溶接・バフ研磨などを行う専用の工場を設置。本格的なものづくりの技術とネットワークを着実に蓄積してきたのです。
製造機能と商社機能が相乗効果を発揮
半導体製造装置の製造まで手掛ける
材料屋のものづくりと軽く見るなかれ。つくっているのは半導体製造装置など他社には真似のできない超精密機器をはじめ、エネルギー・化学・食品関連などの工場やプラントに使われる装置・配管・タンクなど、特殊な材料を使い、尚かつ高いレベルの工作精度が要求されるものばかりです。金属材料のエキスパートが手掛けるものづくりだから、どのような材料も最適なコストで世界から調達可能で、材料の特性に合わせた最適な加工ができます。商社でありメーカーでもある。その相乗効果によるメリットは大きく、「図面と仕様書をアークハリマに渡せば確かな品物を納入してくれる」との声を次第にいただくようになり、近年では重工業からのオーダーも受けるようになりました。
品質保証でものづくりに責任を持つ
もうひとつ、アークハリマのものづくりが他社と違うことがあります。ただ作るだけでなく、品質保証まで行えることです。私たちが得意とするステンレス、特に二相系ステンレスは、高温・高圧・高塩分濃度など過酷な環境で使われる装置に採用されるため、製品には微小な欠陥も許されません。例えば溶接で熱が加わった部分も、材料が変質することなく要求品質を満たしていることを証明しなければならないのです。そのための各種検査が実施でき、自社で品質を保証する書類を揃えることができる会社はそれほど多くありません。これは大手企業にとって重要な取引の要件です。
未来を見据えたものづくりのカタチを追求
こうした歴史と実績を踏まえ、2017年より、ものづくりを行う部門を1つの事業部として独立し、プラントエンジ部と命名しました。品質向上と生産性向上をめざしてロボット溶接機を導入するなど、さらなる挑戦も開始。技術や品質を重視する姿勢はそのままに、長期にわたって安心して取り引きができる体制も整えた、ものづくりの拠点をめざします。
採用事例
ボイラー関連製品
大手重工業A社様
かつてないチャレンジ!
高温環境下における複雑構造物を実現
この製品は、石油精製過程で発生する物質を焼却処理する装置において、バーナーからの熱を遮断するための重要部品。火口に近い高温環境下で使用されるため、水を循環して冷却するための複雑な構造を有しており、これを実現するために非常に難易度の高い溶接及び機械加工の技術を必要としたが、アークハリマではものづくりメーカーとしての意地と、お客様の要求に応えたいという熱意でこの課題に果敢に挑戦。材料選定から製作方案まで検討を繰り返して実現可能な方法に到達し、要求を満たすものづくりを実現することができた。耐圧検査、浸透探傷検査、X線検査などで品質も証明。耐熱工事や熱電対設置なども含めて納期内での製作・設置を完了し、高い評価を得た。
新たな取組み
ロボット溶接機の導入
ロボット溶接機を多品種少量生産に導入!
品質向上と生産性向上を同時に実現する
プログラムに基づき決まった作業を着実に繰り返すロボットは、一般的に大量生産に用いられる。アークハリマは多品種少量生産、一品生産を行う工場にロボット溶接機を導入。熟練職人の技をプログラミングで再現することで高難度の溶接を安定して実現できるようにしながら、同時に生産性も向上するためのロボットの活用方法を探究している。将来の技術者不足を見据えた取り組みであり、新たなモノづくりのカタチへの挑戦でもある。
製作事例
ロボット溶接製品
ボイラー関連製品
攪拌機羽(二相系ステンレス)
ハウジング